【アポクリファ/0】
『1.始まりの時』
「この二人の王子のいずれかが時期『奈落王』となる。お前達はこの王子に付き従い、王位を取るためにできるだけの力を尽くせ」
→「さて、あなたはどちらの王子を選びますか?」
「(・・・)」
「(・・・)」 (ここで、同胞、目配せ)
「(・・・おい、お前どっちがいい?)」
「(あなたこそ。・・・というか、あなた、さっきから既に視線が片方に固定されてる気がするんですが・・・)」
「(気のせいだろう)」 ※一点集中
「(・・・)」
「俺はどちらでもいい。お前が選べ」
「そうですか?では・・・」
「(おい、待て!お前、まさかそっちを選ぶつもりじゃないだろうな)」
「(あなた、どっちでもいいって言ったじゃないですか!)」
「(俺はどっちでもいいが、だが、お前の好みはそっちじゃなくてこっちだろう!)」
「(何であなたに私の好みを決められなくちゃならないんですか!)」
「(お前!さては俺へのあてつけでそっちを選ぶ気だな)」
「(そ・・・そんなつもりは・・・)」
「・・・裏切る気か?」
「(あああっ。その台詞はここでは出てこないはずでしょう!ちょっと、落ち着いてくださいよ!)」
(この間約5秒。)
「・・・では私はこちらのアレク様を」(軽く疲労)
「それでは私はこちらのプラチナ様を」(意気揚揚)
そして、無垢な王子たちと、エゴイスティックな参謀たちに、曲者やらイロモノ(←後の部下)やらを巻き込んで、『奈落王』継承戦争が始まる―――
『2.プラチナテントにおける参謀の最初の講習』
「本当に綺麗な顔してるな。・・・勿体無い。(←何がだ)
ふん。しかもこの手触りがまたいい。
髪はサラサラ。お肌はスベスベ、ですか。ほぅ」
べたべたべたべた
「・・・っ」
「おや、目が覚めてしまいましたか」
「(何だ・・・。体に残るこの悪寒は・・・)」
「プラチナ様?プラチナ=パストゥール様」
「・・・・・・」
「漸くお目覚めですか」
「・・・お前は誰だ。それに・・・ここはどこだ。俺は王都の地下で眠っていたはずだ」
「状況判断、たいへん結構なんですがね、その殺気をしまってくれないと話もイイことも悪いこともできませんよ」
「・・・わかった。(限りなく胡散臭いが)信じよう」
「では、確認しましょう。まず、貴方がすべきことは・・・わかっていらっしゃいます?」
「最終的にこの奈落の王となることだろう」
「ちっがいますよ!全然まったく大違いもいいとこです」
「なに!?違うのか?」
「ええ。・・・良いですか?王となって、あなた、嬉しいですか?」
「それは・・・まぁそれなりに・・・」
「考えてもみてくださいよ。一人で王座にのぼるだけのエンディングはノーマルエンドでしかありません」
「ノーマル・・・?」
「ああ。細かいところに拘るのは王子のすることではありませんよ。
ともかくですね、いかに効率よくラブエンディングに突入するか、それが腕の見せ所です」
「・・・お前の言うことはよくわからんが・・・」
「意中の相手だけをしつこく狙うもよし。10人斬りを目論むもよし」(※不可能です)
「斬ればいいのか・・・?」
「おおっと。剣は抜かないでくださいよー」
「違うのか・・・。しかし大体お前の言おうとしていることはわかった。
つまり要は・・・オトせばいいんだろう?」
「・・・プラチナ様・・・。そんな語彙を一体どこで・・・。いや、確かにそうなんですけど」
「では早速でかけるぞ」
「ああ、待ってくださいプラチナ様」
「何だ」
「言い忘れましたが、さっきの台詞は全て一般論でしてねえ。今ここにいる貴方とはまったく関係ないんですよね」
「・・・は?」
「先程の講釈は、あくまでもプレイヤーの行動規範とその原理について追及しただけでして。だから、それはそれとして・・・」
間。
「・・・・・・こういうのを・・・嫌な予感というのか・・・?」(後退)
「おや。甘い予感ってことにしといてくださいよ」(前進)
「(それは無理だ・・・)」
「ねえ、プラチナ様?あなたはずっとここで私と一緒にいればいいんですよ」
「・・・っ。待て!それじゃあ話が進まないだろう!」
「それがね・・・進むんですよ」(黒い方向に)
「気軽に触るな!」
「決めたんですよ。私はもう二度とあなたを裏切らないし、離さないとね・・・決めたんです」(独断)
「何の話だ!お前、俺を裏切ったことはないだろう!会ったばかりなのに!」
「いえ、いいんです・・・。見てる人には、話、通じてるはずですから・・・」
「見てる人!?」
「大丈夫ですよ、プラチナ様。きっとこれはハッピーエンドのはずですから」
―――『完』