【アポクリファ/0】
『奈落』と呼ばれる地があった
天上の罪人が堕とされる流刑の地
無秩序と混沌の支配する空間
けれどある時、天から巨星が『奈落』に落ちた
人は星に願う
そして願いは叶えられ、出現する、絶対者たる者――
『奈落王』
『奈落』において神と等しいその存在の下、世界は初めて安定を見せた
だが、長きに渡り奈落を治めたその力にも翳りが見え始める
『王位継承の時』
そして望まれし王子が産まれる
――ただし、双子として
赤の第一王子・アレクサンドル=パストゥール
青の第二王子・プラチナ=パストゥール
王は告げる
二人の王子を競わせよ。争わせよ
勝ったものをこの『奈落』の王とする―――
王子はそれぞれに参謀を従え、部下を集め、力を蓄えつつ、決戦の地を目指す
金の髪に赤い瞳
さながら、強く暖かい日差しの太陽の御子
『アレク様』
付き従うは、優しげな風貌に笑顔を絶やさない参謀。
銀の髪に青い瞳
さながら、玲瓏と澄んだ気を放つ月の御子
『プラチナ様』
従うは、あくまでも飄々とした態度を崩さない切れ者の参謀。
『お前がプラチナ――?』
『兄上――?』
運命はめぐり巡って、誰の上にも等しく去来する
『私がお守りします』
『手間かけないで下さいよ』
『今は・・・やることがあるんや』
『僕はあなたの為だけに戦います』
『あなたはとてもいい人なのです』
『俺は・・・お前が思ってるような奴じゃねえってこと』
『僕は君の味方だ』
『それは本当にお前自身の考えか?』
決戦の時、運命はさらに大きく揺れ動く
最終結末は、まだ見えない――――